
ホスト ヘルプとは、こういう存在???
「ごめんね、指名入っちゃったから、ちょっと行ってくるね」
そう言って、担当ホストの皇夜くんは席を立った。
慣れた様子でグラスを置き、にこっと笑って奥のテーブルへと消えていく。
もちろん私は、「……ああ、うん。行ってらっしゃい」
と笑顔でうなずいた。とはいえ、やっぱり、内心では少し寂しい気持ちが湧いていた。
でも、それは“お店”という場所では仕方ないことだと、わかっている。
そして、すぐに代わりのホストが私の席にやってきた。
そう、それが、ヘルプくんの登場だった。
ヘルプ登場、空気は変わる
「皇夜さんいない間、俺がお邪魔しまーす。ビール飲んでいいですか?」
席に着くなり、そう言って笑ったヘルプくん。
もちろん、私が知らない人。
見た目はそこまで悪くない、しかしなぜかテンションだけが高い。
さらに、間髪入れずに「俺、ビール好きなんですよ。かなり飲めるんすよ。びっくりしますよ。毎日飲んでも全然いけるんすよ!」
と、矢継ぎ早に話し出した。
……正直どうでもいい。
(どうでもいい……)
私は心の中でつぶやいた。
会話が合わない、気持ちが冷める
ヘルプは、指名ホストのサポートとして存在する。
とはいえ、代わりに接客されるのだから、ある程度“会話力”や“雰囲気”も重要だ。
だが、この彼には、そういった“空気を読む力”が欠けていた。
「これイッキに飲むんで、おかわり頂いていいですか?」
またビールの話。
そして、こちらに許可もなく追加を求める姿勢。
(イケメンでもないキャストに時間無駄にされて、高い料金払いたくない!)
そう心の中で叫びながらも、私はただ軽く笑ってやり過ごした。
ホスト ヘルプ制度の現実
そもそも、ヘルプ制度は悪くない。
指名ホストが複数卓を掛け持ちしている場合、客を一人にしないために必要な仕組みだ。
基本的には、ドリンクを作るさらに、タバコに火をつける、加えて、灰皿を交換したり、(吸う方は)いわゆる、テーブル上の“補助的役割”が中心だ。とはいえ、やっぱり大事なのは「雰囲気を保つ」事だ。
ただし、問題は“飲み方”と“話し方”だ。
したがって、こちらの空気を読まずに自分のペースで酒を進められると、
それだけで一瞬にして財布が空っぽになる感覚に陥る。
実際、ビール1杯でも1,000円以上。
それをイッキされたうえで、さらに「おかわりください」と言われようなものなら、もはや営業というより拷問だ 笑
お店を出てから、私は思った。
その夜、皇夜くんはしばらくして戻ってきたが、
すでに私はすっかりテンションが下がってしまっていた。
結局、あのビール好きヘルプくんの存在が、
全体の空気を少しずつ壊していたのだと思う。
ホストクラブは、ホストだけではなく“空気を作る人”たちの連携で成り立っていると思う。
もちろんヘルプも、立派な戦力。
だけど、それを忘れてしまうと──今日の私のような“がっかり”が生まれる。
この話の原作4コマは
ホスト漫画ドットコム第15話「ホストのヘルプさん」 に掲載中!
第16話へ続く
