
聞かないで欲しい質問 ─ それは、本担当ホストから『なつ、他の店にも行ってるの?』と聞かれるときです。
聞かないで欲しい質問に揺れる瞬間
普段は優しく笑顔で接してくれる彼でも、しかしこの質問を口にした瞬間、私の胸の奥はざわめきます。なぜなら、もし『行ってる』と正直に答えれば、彼はどう思うのでしょうか。怒るのか、呆れるのか、あるいは『やっぱりホス狂いだな』と冷めた目で見られるのか…。考えれば考えるほど、答えは見えなくなっていきます。
とはいえ、だからといって嘘をつくのもまた苦しいのです。『行ってない』と言えば楽かもしれません。けれど、その一言は心に小さな棘となって残ります。それでも、私は笑顔で『行ってないよ、今日は』と答えてしまうのです。」
担当狂と初回荒らしのはざまで
この場面でよく使われるホスト用語が「担当狂」です。担当狂とは、一人の担当ホストだけに通い続ける女の子のこと。担当の言葉は絶対で、だからこそ他店に行くなんて考えもしません。
つまり、担当狂は“ひとりの男にすべてを捧げる”存在です。そのため、ホストからも「一途だな」と思われやすく、結果として大切にされやすいのです。
一方で「初回荒らし」という存在もいます。これは安い初回料金だけでホストクラブを渡り歩く人のこと。通常料金になる二回目には絶対行かず、常に「初めてです」と言って入店するタイプです。タフな子は二度三度と同じ店に初回で入ろうとしますが、私にはそんな勇気はありません。
つまり私は、担当狂にもなりきれず、初回荒らしにもなれない中途半端な位置に立っているのです。
ホストにとっての「他店」の意味
ホストが「他店行ってる?」と聞くのは、単純な興味からなのか、それとも牽制なのでしょうか。実際、ホスト同士もお客がどこに通っているか気にすることが多いと聞きます。お金と時間は限られているからこそ、「自分にどれだけ注いでくれるのか」を知りたいのです。
でも、本音を言えば「聞かないで欲しい質問」なのです。なぜなら、答え次第で関係がギクシャクすることが目に見えているから。女の子にとっても、ホストにとっても、その一言が心の距離を測る試金石になってしまうのです。
嘘も本音も混ざり合う関係
結局、私はその日「行ってないよ」と笑って答えました。内心では「今日は」という心の声を飲み込みつつ。ホストと客という関係の中では、嘘も本音も入り混じり、時に曖昧な境界線を描きます。
それでも、この不思議な関係性に惹かれてしまう。問い詰められるのが怖いのに、また彼に会いたくなる。だから私は今日もホスクラに足を運んでしまうのです。
聞かないで欲しい質問 まとめ
聞かないで欲しい質問──それは「他店に行ってるの?」というホストからの一言です。
担当狂のように一途に通い続けられれば楽なのかもしれません。でも現実には、違うお店や違うホストに惹かれることもある。そんな曖昧な気持ちを抱えながら、女の子たちは今日も繁華街を歩くのです。
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原作漫画のご紹介
この話の原作4コマは ホスト漫画ドットコム ホス狂い
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