
こういう場合はどうしたら?新人ホストの悩み
こういう場合はどうしたらいいのか──と自問しながら、ジンは接客の席で乾杯の瞬間を迎え、心臓がバクバクと高鳴っていた。というのも、事前に教わったルールは明確だったからだ。まずお客様と乾杯し、その次に指名ホスト、さらに先輩ホストへと続ける。そして最後に、自分の番が回ってくる。しかも、乾杯するときは必ず自分のグラスをお客様よりも下にしなければならない。
だからこそ、「よし、覚えている。出来るはずだ!」と自分に言い聞かせ、勇気を振り絞った。とはいえ、不安は消えなかった。それでも、一歩踏み出さなければ始まらない。ジンは深く息を吸い込み、丁寧に声を出した。
「失礼します、仁です。よろしくお願いします」
その瞬間、わずかな震えがあったとしても、確かに彼は“ホスト”として第一歩を踏み出していた。
乾杯してくれない時の戸惑い こういう場合はどうしたらいいんだろう?
ジンはグラスを持ち上げ、「あ…あの…乾杯…」と震える声で切り出した。ところが、お客様は無言のまま。しかもグラスすら持とうとしない。その瞬間、ジンの心は一気に揺れ動いた。
「え、どうすればいいんだ…?」と戸惑いながらも、彼は必死に笑顔を保つ。というのも、新人にとっては“乾杯が当たり前”だと教え込まれていたからだ。だからこそ、想定外の展開に完全に動揺してしまったのだ。
心の中では、「先輩!この場合はどうしたらいいんですか!?」と叫びながらも、ジンは場の空気を壊さないように必死で表情を整えた。とはいえ、その沈黙は重く、秒針の音すら聞こえそうなほどの気まずさが漂っていた。
テーブルマナーの基本と臨機応変な対応
ホストクラブにおけるテーブルマナーでは、乾杯してからでなければ飲み物に口をつけてはいけない。しかも、お客様より先に飲むのはマナー違反。緊張してすぐに口をつけてしまう新人もいるが、それは避けなければならない。
しかし、乾杯してくれないお客様も珍しくはない。その場合は、自分からグラスを軽く差し出して、相手のグラスの近くで控えめに「乾杯」の意を示すのも一つの方法だ。臨機応変に対応することが、ホストにとって重要なスキルとなる。
新人は先輩に続けば大丈夫
こういう場合はどうしたらいいのかと迷う新人にとって、一番の安心は教育係や先輩ホストの存在だ。新人や体入のホストは、先輩が乾杯したタイミングに合わせて動けば問題ない。むしろ、最初から完璧に対応できなくても当然だと考えてよい。
ホストの現場はマニュアル通りに進まないことも多い。だからこそ、テーブルマナーを基本にしつつ、その場の空気を読み取る柔軟さが求められるのだ。
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このお話の原作は
「第36話 こういう場合はどうしたら!? に掲載中です!
