
ホストになるべく最初の難関とは?「ここが新宿歌舞伎町……か」さて、初めて訪れた歌舞伎町の入り口で、ジンは思わず足を止めた。とはいえ、ネオンのきらめきと雑踏のざわめきに、ほんの少し圧倒される。そして、やがてふと見あげる。ふと気づけば「歌舞伎町一番街」の文字がやけに大きく感じられた。
実は面接のビルの住所はメモに控えてある。「キララビルの◯階か……」と呟きながら、ジンは事前にプリントアウトしてきた地図を見つめた。しかし、一方で目の前にそびえ立つビルが水商売の看板で埋め尽くされていた事に圧倒された。
「ここか……。うわ、めちゃくちゃ入りづらい……!」
ホスト最初の難関-看板だらけのビルの圧力
案の定、ビルの入り口には「CLUB ○○」さらには「club xxx」などのが並び、ホストクラブの派手な看板が主張している。だからこそ、面接のために来たのに、まるで遊びに来たような目で見られるんじゃないかと不安がさらによぎる。
それでも、勇気を出してビルへと足を踏み入れた。そしてようやく指定された階に到着し、ジンは
まず、目の前のドアを見つめた。そこには小さな文字で店名が書かれている。
「このお店なんだけど……」
入る?ノックする?悩むジン
ドアノブに手をかけてみるが、足が動かない。
「いきなりドア開けていいのかな!? ノックした方がいい? いや、そもそも営業中? 開いてるよね?」
さまざまな不安がジンの頭を駆け巡る。そんなとき、ふと彼の脳裏に「道に迷ってしまって〜って電話すると、逆に入りやすいかも」という誰かの言葉がよぎった。
とはいえ、電話する勇気すら出ないまま立ち尽くしている自分に気づき、ジンは少しだけ苦笑する。けれど、ここで引き返すわけにはいかない。自分を変えるためにここまで来たのだ。
一歩を踏み出す瞬間
スマホを取り出し、ジンは震える指で店に電話をかける。お店の人が出たら、「今、近くまで来てるんですけど……」と伝える予定だ。電話をしたことで、少しだけ気持ちが前を向いた気がした。
心の中で、今この瞬間が「ホスト最初の難関」なんだと、ジンは強く感じていた。
この話をぜひ原作漫画で読んでください!!ホスト漫画ドットコム ジン君 第6話