
ホストの採用基準はゆるいのかな ?「接客とかしたことある? 女の子と話すのって大丈夫?」
面接担当者のその質問に、ジンは一瞬たじろいだ。しかしながら、誤魔化すわけにもいかない。
「とくに 、、、接客はコンビニくらいで……。女の子とワイワイ話すのは正直、苦手です……」
とはいえ、その場の空気を壊さないように、ジンは必死で笑顔を作った。
しかし次の質問はお酒についてだった。
「お酒は飲めますか?」
けれど、ジンはうつむき加減で答える。
「全然飲めません……ウーロンハイでも無理なくらいで、本当に体質的にダメなんです……」
ここまでのやり取りで、ジンの心には「これ絶対不採用じゃん……」という諦めの感情が湧き上がってきた。だからこそ、次に聞かれた「ホストクラブってどんなイメージ?」という質問にも答えづらかった。
実際、彼の中ではホストの面接とは、もっと圧迫感があり、カリスマ性のある人たちに囲まれて行われる“ドラマみたいな”非日常を想像していた。ところが、現実は想像よりもはるかに穏やかで、落ち着いた空間だった。
ホストの採用基準はゆるいのか? 結果
そして「それじゃ、結果なんだけど――」
一拍置いて面接官が口を開いた。
「採用で!」
「えっ……採用!? なんで!?」
思わず、ジンは大声を上げた。でも、面接官は笑いながら言う。
「まじめで素直なところがよかったよ。飲めない子でも、接客が苦手な子でも、うちでは育てていくから大丈夫」
このように、ホスト面接の流れは、緊張しながらもまずは対話形式で進んでいく。だからこそ、変に作らずに素直な気持ちで受け答えすることが、合格への一番の近道なのかもしれない。
この話をぜひ原作漫画で読んでください!!→ホスト漫画ドットコム ジン君 第9話