
ホストヘルプ専門 ──それでも笑顔を絶やさずに。そう彼の名前はコウジ。
ホスト歴は4年目に入ったが、ナンバーに名を連ねたことはない。
代わりに、彼の名は「ヘルプが上手い」として有名だった。
今夜もまた、誰かの席に着く。
客はレンの指名客。コウジはグラスを満たし、絶妙なタイミングで笑う。
だが──その笑顔の裏に、言葉にできない疲れが滲んでいた。
ホストヘルプ専門 “支える側”の矛盾と重圧
「なんで、あいつの席ばっかなんだよ」
後輩がボソッと漏らす。
だがコウジは、聞こえなかったふりをして、その場を流す。
ナンバーの背後には、必ず誰かがいる。
場を保ち、空気を作り、盛り上げる存在──それがヘルプだ。
だが、どれだけ場を回しても、それは“自分の売上”にはならない。
それでも、必要とされることが、嬉しくもあった。
「またコウジさんが来てくれてよかった」
そう言われると、救われる気がした。
だが同時に、心の奥で、何かが擦り減っていく感覚もあった。
ホスト ヘルプ専門──届かない“ナンバー”の背中
ナンバーランキングが更新された日。
壁の前で足を止め、コウジは無言で一覧を見つめた。
自分の名前がないのは、分かりきっている。
それでも、何かを確かめるように視線を走らせる。
「いつまで、こうしていくんだろうな」
独りごとのように呟く。
売れたい。だが、売れるための“勝負”から、知らず逃げている自分もいる。
それでも、今日も誰かを支える
店内の笑い声。シャンパンの栓が開く音。
その中心には、ナンバーのホストたちがいた。
コウジは、静かに席に向かう。
呼ばれる限り、自分の役割を果たすために。
たとえ、それが「主役」になれない道でも。
