未経験からホスト 夜の世界へ飛び込む 第1話

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未経験からホスト 夜の世界へ飛び込む 第一話

未経験からホストになるなんて、そう、そんなこと考えたこともなかった。二十二歳になったジンは、コンビニのバックヤードで商品の段ボールを積み上げながら、ふと、ぼんやりと呟いた。「大学行ってた奴らは、もう就職かぁ…」。そう、ジンは高校を卒業してすぐに働き始めた。そして、おまけに、気がつけばあれから四年もの間、ただのフリーターだ。その上、さらに目標や、とりわけ、やりたいことも特に無く、さらに、ただ時間だけが過ぎていくという焦燥感が、とりわけじんわりと胸の奥を焦がしていた。

「実際問題、今さら勉強したって、大学なんて行けるわけない。その上、金もないし…。しかも四年もフリーターで、さらに何の資格も職歴もない俺が、何よりもまさに今さら就職なんて絶対に無理だろ…」

将来への漠然とした不安が、ホストという選択肢へと向かわせるのかもしれない。

商品を棚に並べながら、ジンは小さく唸った。将来への漠然とした不安が、まるで重い商品のように、彼の肩にのしかかってくる。

「うわぁぁぁあ…」

まず第一に心の中で叫んでみても、現実は何も変わらない。それなのにただ深い溜息をつきながら商品の段ボールを閉じようとした。その時、ふと隣で同じように商品を整理していたアルバイトのタケシが、何気ない様子で話し始めた。

「そういや、高校の時の同級生のケン、最近見かけないと思ってたんだけどさ」
「ケン?ああ、なんかチャラかったアイツか」
「そうそう。あいつ、今ホストらしいよ」

タケシの言葉に、ジンの手はピタリと止まった。「ホスト…?」。それは、これまで想像すらしたことのない世界だった。

「うん。なんか、結構稼いでるみたいだよ。前に街で見かけた時、結構いいブランドのバッグとか持ってたし」

ブランド、という単語が、ジンの耳に強く響いた。稼いでる。ブランド。それは、フリーター生活を送る自分とは全く無縁の言葉だった。「ホスト…かぁ…」。

俺なんかが未経験からホストになれるのだろうか?

ジンは、抱えていた商品を一旦置き、ぼんやりと天井を見上げた。煌びやかなネオン、高価な酒、とりわけ女性たちに囲まれて華やかに笑う男たちの姿が、彼の脳裏に鮮やかに浮かび上がった。それは、今の自分のいる場所とはとは異なり全く違う、眩しい世界だった。

今、未経験からホストになることを考えてみた

まず、ジンが思うホストというと、まず第一に、怖い、厳しい上下関係がある、加えて、その上、さらに、第二に、暴力的であることに加え、高額な罰金がある、そして何より、というか、何と言っても、結果的に全員イケメンばかりである、という事だった。さらに、お客さんといえばセレブ客、大人の駆け引きといったイメージで、自分とは住む世界が違うのではないかとも考えていた。

未経験からホストになる時に一般人が考えること

実際問題、また、世間の多くの人もそう思っているんだろうな、とも認識していた。だからこそ、故に、敷居がものすごく高いと感じていた。加えて、さらに、その上、自分はイケメンじゃない、背も低い、おまけに、しかも、おまけに、本当はまだ二十二歳なのに、まるで三十路をとうに過ぎているオッサンみたいに感じるくらい、自分には自信がない。その上、加えて、さらに、面白い話なんてできないし、だから、したがって、それゆえ、きっとホストなんて無理だろうと諦めていた。

未経験から友達は成功した。

しかし、ケンはそうじゃなかった。少なくとも、高校時代は。ところがどっこい、それが今はホストで成功した結果、ブランド物のバッグを持っている。そうした状況を鑑みると、もしかしたら、ホストの世界は、自分が想像しているような場所じゃないのかもしれない。その上、さらに、もしかしたら、自分にだって可能性があるのかも…。加えて、もしかしたら、稼げるかもしれない。おまけに、それに、ブランド物のひとつやふたつ、手に入るかもしれない。

俺も…未経験だけどホストやってみっかなぁ…

それからこれまで考えたこともなかった選択肢が、ジンの心に小さな波紋を広げ始めた。ホスト…それは、今の停滞した自分を変えるための、もしかしたら唯一の道なのかもしれない。抱えていた商品の冷たい感触とは裏腹に、ジンの胸の奥には、微かな熱が灯り始めていた。この物語は、人生に迷うジンが、「検索」というほんの小さな行動から、全く新しい世界へと足を踏み出す物語。彼の人生は、今、まさに動き出そうとしている――。

ジンは商品を棚に戻すと、慌ててスマホを取り出した。指先が微かに震えるのを感じながら、検索窓に文字を入力する。「ホスト 求人 ドットコム」

カチッ。

画面には、きらびやかなホストたちの笑顔の写真と、「高収入」「未経験歓迎」という魅力的な文字が、まるでジンを誘うように躍っていた。彼の、新たな人生の幕が今、開こうとしていた。

この話をぜひ原作漫画で読んでください!!第一話 ホストになりたい

第2話 「外見だけでない魅力:かっこよくないとだめ?」第二話に続く・・・

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