ホストの送り指名、それは夢の延長戦 第8話

ホストの送り指名

ホストクラブの楽しみは席での会話だけではない。「ホストの送り指名」という、もうひとつの“ときめき”があるのだ。

帰ろうとしたとき、皇夜がさりげなくエレベーターの前に現れた。「もっと話したかったな」そんなふうに言われて、私は一瞬胸が高鳴る。

でも、それは“送り指名”されたから。つまり、営業の一環なのだとわかっている。
とはいえ、それでも少しだけうれしいのは、きっと自分が単純だからだろう。

「私も、もっと話したかったな」そう返しながら、なつはふとエレベーターのボタンを見つめる。「このまま、エレベーター来なければいいのにね」


無料で夢をくれる送り指名。でも…

送り指名は、帰るときに誰に見送ってもらうかを選べるシステム。
送り指名は無料で、気に入ったホストを最後にもう一度近くで見られる絶好の機会だ。
もちろんホスト側にとっても、自分を印象づける営業チャンスでもある。

しかしながら、そこであまりに“リアル”な会話をされると、少し現実に戻ってしまうこともある。

「それはちょっと嫌だな…」
皇夜が真顔でそうつぶやいた。

なつは軽く笑いながら言った。
「はっきり言うなよ」

楽しい時間の終わりに、こんな小さなやりとりがあるだけで、不思議と余韻が残る。
送り指名はエレベーターまで見送ってくれる素敵なシステムです。しかも無料。
だからこそ、せめて最後まで夢を見させてくれよと、思わずにはいられない 笑


ホスト用語解説

○送り指名
ホストクラブで会計時、見送りを担当するホストを指名できる制度。無料で利用可能。
気に入ったホストとの別れ際にもう一度話せるため、客にとってもホストにとっても大切な営業機会となる。


一言の余韻が残る夜。
それが、「ホストの送り指名」の魅力なのかもしれません。

この話をぜひ原作漫画で読んでください!!ホスト漫画ドットコム第8話

エレチュー 第9話 へ続く

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